数多くの職場を見てきた業務プロセス&オフィスコミュニケーション改善士の沢渡あまねさん。『職場の問題地図』をはじめとした問題地図シリーズは累計17万部を突破しています。そんな沢渡さんの新刊が『話し下手のための雑談力』です!
新年度がスタートし、新たに管理職やチームリーダーになったものの、どうやってメンバーを束ねて生産性を上げていけばいいのか悩む方はもちろん、就職や転職で新天地で働くことになった方まで、ぜひ参照ください。

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プロジェクトが佳境。年度末の繁忙期。チームメンバーはみな忙しそうにしていて、余裕がなさそう。ともすれば、いつも以上にギスギスしてしまいがち。ここは1つ、差し入れをしてみましょう。

・夕方に、お菓子を差し入れる
・残業時間に、軽食を差し入れる

リーダーのこんな心遣いが場を和ませ、そしてチームメンバーに「ひと休み」する大義名分を与えることができます。

「実はいまこの作業でつまずいていまして……」
「クレーマーにつかまってしまって、どうしましょう?」

お菓子や軽食をつまみながら、こんな雑談や相談が生まれたらしめたもの。メンバーは忙しさのあまり、報連相を控えている可能性もあります。このようなちょっとしたリフレッシュタイムが、きっかけづくりになります。

ちなみに、(職種にもよりますが)差し入れの品は次のようなものは避けたほうが無難です。

・形が崩れやすいお菓子(例:ボロボロと崩れやすいクッキー)
・油もの(例:ポテトチップ、フライドチキン)
・汁もの(例:テリヤキソースたっぷりのハンバーガー)

手やキーボードを汚しやすくなり、仕事に集中できなくなる恐れがあります。個包装のお菓子、溶けにくいチョコレート、キャンディー、パンくずの出にくいサンドイッチなどが喜ばれます。

そして、とにもかくにもリーダーは積極的に自己開示する。それが、なによりの雑談促進剤になります。
大手製造業の課長が「カギは自己開示」と語っていましたね。

私自身の体験を振り返ってみても、グローバルプロジェクトのマネージャーはとにかくよく自己開示していました。いままでどんな会社・部署でどんな仕事をしてきて、そこで何を学んで、どんな資格を持っていて、出身に家族構成に趣味に好きなスポーツチームに……。そうすることで、メンバーがリーダーの人となりを知ることができるのはもちろん、「自分も自己開示していいんだ」「プライベートな話や雑談をしてもいいんだ」と思うようになります。
やがて、自然と自己開示するように。
返報性の法則というものがあります。人は他人から施しを受けたとき、お返しをしたいと思う。その人間の心理を説明しています。自己開示もまたしかり。自分をさらけ出してくれる相手には、やがて自己開示してもいいかなと思うようになるでしょう。

ただし強要はご法度! 相手を心理的に追いつめてしまったり、ともすればハラスメントになりますから。

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沢渡あまね『話し下手のための雑談力』

大丈夫! 雑談は仕掛け8割、スキル2割
累計15万部突破の『職場の問題地図』『仕事の問題地図』『働き方の問題地図』シリーズの著者による管理職・リーダーこそ知っておきたい、強いチームを作る雑談術です。
業務プロセス&オフィスコミュニケーション改善士として、70以上の職場を見てきた著者は、「雑談がある職場とない職場では、雰囲気はもちろん、メンバー同士の協力体制、ひいては生産性にも大きな差が出ます! 」と断言しています。でも、社内コミュニケーションに苦手意識を持っている人も多いのが実情。
そこで本書では、スキルが低くても雑談が生まれるような、職場の仕掛けづくり、仕組みづくりのポイントをお伝えします。