「歳を重ねて、びっくりするほどおしゃれが自由に、楽しくなった」
そう語る、第一線を走り続けたファッションエッセイスト・光野桃さん。新刊、『白いシャツは、白髪になるまで待って』には、毎日使えるおしゃれのヒントを詰め込みました。一部を抜粋してご紹介します。

ベージュには黒

 蜂蜜色の髪や抜けるように白い肌の外国人が、ベージュを当たり前のように着ているのを見ると、黄みがかった肌を持つ日本人には難しい色だと感じるが、ひとつだけ方法がある。それは黒と組み合わせること。
 たとえばトレンチコートのような、ベージュの分量が多いものでも、襟やストームフラップ(肩から下がる当て布)に黒の細いトリミングがあるだけで、印象がくっきりとし、ベージュが生きてくる。肌とベージュとの境を黒がしっかり分けてくれるからだ。
 トップスやボトムに黒を組み合わせるのもいい。その場合は濃いめの、ブラウンに近いベージュと相性がいいと思う。
 黒のベルト、黒ソックス、サンダル、籠、小さめのネッカチーフなども使えるアイテム。ベージュを引き締めて際立たせるスパイスは黒、と覚えておこう。

ピンクはいまの方が似合う

 ピンクを着ることを我慢してきた、というひとは多い。品のあるピンクの服がいままであまりにも少なかったし、記号的な意味をもつ色でもあるからだろう。でも、若い頃よりいまの方が、確実に似合うはずだ。
 ピンクを選ぶときは必ず試着して決めること。中途半端な濁りのある色、黄みがかった色、青みのあるピンクは避ける。トップスをピンクにするなら、下はカーキのガサッとしたコットンパンツやデニム、そしてスカートよりは、シンプルなワンピースをサラッと着ると無理がない。最初はストールから始めても。
 好きなピンク、似合いそうなピンクのイメージを膨らませておくと、出会ったときに直感が働きそう。

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光野桃『白いシャツは、白髪になるまで待って』

できないことを許し、できることを楽しみ尽くす。
第一線を走り続けたファッションエッセイストによる、年齢を重ねてからの、毎日使える「おしゃれ」のヒント80。