(写真:iStock/imtmphoto)

 人の悩みはほぼ全てが人間関係にまつわるものですが、時折いただくご質問が「いつも特定の人に嫌われます。私ってこういう運命なんでしょうか?」というものです。  実は私も、占い師になるずっと前にそうした悩みを持っていました。リーダーシップと行動力があり、ズバズバとものを言うタイプ、いわゆるボスキャラ的な女性にはどこへ行っても嫌われていたのです。仲間と一緒にヒソヒソされたり、勉強会で人格否定をされたりするたびに「ああ、ここでもまた……」と暗澹とした気持ちになりました。思えば大学時代のバイトでも、ボスキャラ的な後輩に嫌われ、逃げるように辞めてしまいました。

 こういう経験を重ねるうち「自分は特定のタイプの人に嫌われる運命なのか?」「そういうご縁しか訪れないのか?」という考え方に至る方がおられます。今回はそのあたりについて、占いという観点から見てみましょう

相性はある、が「運命的に嫌われるご縁」というものはない

 特定のタイプとの運命について、占いでは「親子の縁が濃い・薄い」、「目上の引き立てを受けやすい・受けにくい」といったことはわかります。また、相性占いに代表されるように、個人と個人のマッチングとして良い・悪いは当然あります。

 ただ「ボスキャラ的な女性には例外なく嫌われる」「父親世代の上司からは必ず目をつけられる」といった、特定のパターンの人と絶対に相容れないというのは、宿命という先天的なものではまずありません。あるとすれば、後天的なもの。思い込みか行動パターンです。

「わっ、このパターンの人は苦手……」が伝わる思い込み型

 一度辛い思いをすると、人間関係に恐怖感を持ってしまうことは多々あります。自分に辛く当たった人と似たような行動パターンの人を見ると「わっ、このパターンの人は苦手……」「また嫌われて辛い思いをするに違いない」と思ってしまうのも致し方ないのですが、この思い込みが嫌われるループにつながってしまいます。

 嫌な人に違いない、というネガティブな発想は相手に伝わりますし、あなた自身の態度にも影響します。動物で言う服従のポーズをとっているようなもので、知らず知らずのうちに主従関係を作ってしまうのですね。

 そして頑張って接していながらも「こんなことを言ったら嫌われるかも……」「できなかったらいじめられるかも……」と思っていれば、思考のほとんどが「私は嫌われる」という感情で占められていきます。こうなると「嫌われますように」と願っているのと同じことなので、関係性はどんどん悪くなっていきます。頭で強く考えたことは願っているのと同じことなので、叶いやすくなるのですね。

 この場合は、自分のなかでそういったループを断ち切ることで解決できます。「過去にこういう経験をしたが、次もそうなるわけではない」ということをしっかりと意識に乗せ、「相手がどんな人でも楽しく仕事する」と決めます。過去に何が起ころうと、未来もそれが起きるということはありません。運命的にそういう悪縁を持っているわけではないからです。

 そしてもうひとつ大切なこと。それは、態度です。うつむかないで、背筋を伸ばしましょう。深く息をして、前を向いてしっかりと話しましょう。「私はあなたにこういう価値を提供することができる」と考え、自信を持って接してください。それが雑用や補佐的な業務であっても、あなたは立派に時間と労力を提供しているのです。その点で対等な関係であるという意識を持って、相手に接していけると良いですね。

 マインドセットと態度を変えれば、思い込み型はすっきり改善していきますよ。私も、今ではまったく悩まなくなりました。

広く嫌われるなら行動パターン型かも

 嫌われるパターンとして「目上からとにかく嫌われる」というパターンもあります。先輩や上司から煙たがられる、異性の同僚からとにかく敵視されるといった場合は、行動パターンが原因と考えたほうが良いでしょう。これは星回りから見ることができるのですが、反骨精神や正義感が強く、それを隠さないタイプは広く厄介者扱いされてしまうこともあります。

 ただ、これも「運命的に嫌われるご縁」というのとはまた違います。反骨精神が強くすぐに上司に楯突くタイプであっても「アイツはどうしようもないな……」と言われながらも愛されているケースは多々あります。運命的にご縁がないと決めつけてしまっては、あまりにもったいない。チャンスも半減してしまうでしょう。コミュニケーションのすべを身につけ、媚を売るのではなく意思疎通をしっかりすることで解決していけます。

とはいえ、誰にだって嫌う権利はある

 ただし、忘れてはいけないのが、人は誰でも嫌いになる権利があるということです。あなた自身も、誰を嫌おうと自由です。全人類を好きになる必要はまったくありません。そして、嫌うのは相手側の問題ですから、もし嫌われたとしてもあなたが気に病む必要はないのです。ガマンしてその職場に留まり、彼らに付き合ってあげなくても大丈夫です。優しい人ほど相手を受け入れ、嫌われたという事実を重く受け止めますが、そもそも「相手側の問題」ととらえてあげることもまた、相手の権利を尊重することでもあります。ショックを受けても我慢=尊重、ではありません。

 理不尽に嫌われたり、いじめを受けたりしているならば、もっと合う環境に移るのも良いでしょう。異動するなどして距離を置くだけでも違います。そして新しい環境では「過去にこういう経験をしたが、次もそうなるわけではない」としっかり考え、態度や行動パターンで直せそうなところは直して、良い関係を結んでいきましょう。「運命的に嫌われるご縁」なんてないですよ。きっとうまくやっていけるはずです。

*   *  *

 今回、「思い込みか行動パターン」というある意味で身も蓋もない言い方をしたのは、それが事実だからであるのと同時に、「救いがあることを知ってほしいため」です。嫌われて辛い思いをしている人は、みなさん本当に頑張っておられます。嫌われたい人なんて、まずいないでしょう。楽しく穏やかな関係のなか、仕事に力を尽くしたり役割を果たしたりしたいのです。

 でも、「運命的に嫌われるご縁」と思ってしまうと、先がありません。そう思ってしまうと良くしていこうという気力もなくなり、辞めるか耐えるかの2択になってしまいます。「転職したいけど、また同じような人がいると思うと怖い」と足がすくんでしまう人すらいます。そして次の環境に移ってもまた怯えるなんて、望んではいないでしょう。

 運命的に特定の人とご縁がない、なんてことはありません。でも、これから出会う人については、十分にうまくやってけるはずですよ。あなたがあなたらしく力を発揮していけるよう、しっかりと前を向いて参りましょうね。

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