現在25兆円市場と、実は伸び続けているフランチャイズ・ビジネス。
「フランチャイズ」という言葉はなんとなく聞いたことはあっても、実際に脱サラしてオーナーになるのは大変そうだし、何から始めればいいのかわからない……。

そんなフランチャイズ初心者のためにおすすめしたい入門書が、新刊『1円も出さずに全国展開する方法 フランチャイズの処方箋』。この本では、「牛角」や「ガリバー」などを急成長させたフランチャイズのプロ・竹村義宏氏が、「本当に儲かる業種は?」「加盟のリスクは?」「初期費用は?」といったフランチャイズ・ビジネスに関する91の疑問に答えています。

 

Q. ネットで検索すると、「儲からない」って話のオンパレードですよね?

「フランチャイズは儲からない」って話は、ネット時代になって、より一層広まったね。人の不幸は蜜の味というでしょう。失敗談のほうが面白いから、失敗談や悪口はすぐに検索上位に来てしまう。

 一方で、うまくいったって人の成功談なんて、「あっそ、よかったね」くらいの反応で、聞きたくないようだ。「ファミリーマート」を十数店舗やって大儲けした社長が出した本もあるけど、やっぱりというか、売れてない。

 フランチャイズに加盟してうまくいった話は、自分の知恵や才覚で成功したと思われないのだろうね。「フランチャイズに加盟したので儲かりました」なんて、あまりカッコよくないというイメージもある。「自分の趣味とセンスで喫茶店を始めたら、こんなに儲かりました!」ってほうがカッコいいし意外性もあって、話としても面白いんじゃないかな。

 フランチャイズに興味があれば別だけど、そうじゃない人から見たら、「フランチャイジー(加盟者)として努力したので成功しました」って話は面白くないんでしょうね。

 それでも現実には、特定の地域に土地勘があって、生活圏としての特徴を熟知した人たちは、業種にこだわらずに、フランチャイズ加盟による異業種への進出で大成功しているんだよ。

 あらゆる職種に、さまざまなフランチャイザー(主宰者)が登場したから、フランチャイズ組織への加盟によって新規事業への参入障壁が低くなったともいえるね。

 

【知っておきたい言葉】

●フランチャイザー:フランチャイズ主宰者(本部)。加盟店を募集して営業権を提供する人(企業)

●フランチャイジー:フランチャイズ加盟者(加盟店)。営業権を取得して事業を行う人(企業)

 

Q. フランチャイズ参加の成功例って、どんなものがあるんですか?

 初期の成功例は、もともとは繊維工場だったけど、数多くの飲食業のフランチャイズ加盟で成功したタニザワフーズさんなどかな。他にも日本に初めて「ケンタッキーフライドチキン」が入ったときにフランチャイズ加盟して、今では年商数十億円って会社がいくつもあるよ。

 でも、タニザワフーズさんもそうだけど、そんな会社の名前は、ほとんど知られていない。みんな店に掲げているのは「びっくりドンキー」や「TSUTAYA」や「かつや」「吉野家」「リンガーハット」などフランチャイズの看板だからね。

 今ではマルチフランチャイジーとして、何十億円という売上規模の会社が数多くあるし、一部上場企業の多くも資本の有効利用や多角化の一環として、優良フランチャイズを物色し続けている

 僕がベンチャー・リンク時代に関わったセント・リングスって会社は、もともとは「ピザーラ」や「モスバーガー」をやっていて、やがて「牛角」で大成功して、今では年商30億円以上、社員は100人を遥かに超え、アルバイトに至っては常に1000人以上も雇用するまでになっている。

 このセント・リングスだって、フランチャイズに関わっている人の中では知られていても、一般の人には知られていない。お店の看板は焼肉の「牛角」だったり、学習塾の「明光義塾」だから、経営母体の名前なんてどこにも出てこない。同じようにメガフランチャイジーで上場している会社もまた無数にある。何をする会社なのかは知られていないけどね。

 

【知っておきたい言葉】

●マルチフランチャイジー:複数のフランチャイズに加盟していて多角化を図るフランチャイズ加盟者(企業)

●メガフランチャイジー:10以上の店舗を運営し、億単位の売上があるフランチャイズ加盟者(企業)

 

(次回の更新は5月23日です。)

 

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竹村義宏『1円も出さずに全国展開する方法 フランチャイズの処方箋』

伸び続ける25兆円市場――フランチャイズ・ビジネス。
本当に儲かる業種は? 加盟のリスクは?
「牛角」「ガリバー」を急成長させたプロが、フランチャイズに関する91の疑問に答えます。

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