4月2日(月)
2015年に作った文庫『バカボンのパパよりバカなパパ』(赤塚りえ子著)が、玉山鉄二さん主演で連続ドラマ化されることが発表される。嬉しい。

4月刊行予定の単行本のことで思わぬ事実を知り、急遽対応を考える。こういう「想定外」のことに直面するたびに「あちゃー」と思うのだけれど、時を経て振り返ると思い出深かったりするから、決して嫌いではない。こういう事態に直面したときのほうがアドレナリンが出るというか、脳内の何かが緊密に連携し合って「こうするぞ、ああするぞ」的な思考が働く。生来怠け者の僕は、トラブルでもないとついついダラけてしまう。という自分の性質を改めて知る。


4月3日(火)
引き続き4月刊行の単行本のことであれこれやる。帯のネームを考えたり、著者から戻してもらったゲラを確認したり、「ここはこのままでいいのかな」という箇所に関して調べ物をしたり。そんな作業をしながら何なのだけど、センバツ高校野球の準決勝二試合がとんでもない試合で、昂ぶる。僕が初めて甲子園球場で見た試合は智辯和歌山だったのだけれど、チャンスの際にアルプスから流れる「ジョックロック」はめちゃくちゃ興奮する。今でもテンションあげるためにyoutubeとかで聞くほど印象深い。もう15年以上前になる「甲子園初観戦」以来、僕は高校野球をおいかけている。夏を追いかけると、どうしても春が気になるようになり、そうすると秋の大会もチェックするようになり、結果として一年中高校野球をおいかけている。

夜、渋谷で会食。


4月4日(水)

全国書店にて発売中です!

朝、早起きして出張。4月5日発売の『じっと手を見る』(窪美澄著)が傑作すぎていても立ってもいられないので、「小説幻冬」で特集をさせていただくことに。
世界は常にめまぐるしいから、どんなものも「キャッチコピー化」して、短い時間で要点を伝える技術が発達したけれど、窪さんの小説を読むと、「人間ってそんな器用には生きられないよな」という当たり前のことに気づく。器用そうに見える誰かも、「器用そう」なのであって、「器用」ではない、きっと。端的にまとめられた「要点」からこぼれ落ちる何かこそ、僕らの根幹を支えている、たぶん。『じっと手を見る』を読んで、僕はそんなことを思った。窪さん特集の扉写真を撮らせてくださいと担当の竹村にお願いした経緯があって、今日はその撮影。海辺に『じっと手を見る』を置いて色んな角度から写真を撮る。海、気持ちいい。

夜、中目黒で会食。


4月5日(木)
午前中に「小説幻冬」4月27日売り号のゲラを読む。午後、4月刊の単行本のカバーラフが届く。素敵で嬉しい。デザインに関してはもちろん打ち合わせをするのだけど、実際に目にすると感慨もひとしお。積み重ねた時間が何かに結実する瞬間が好き。

夜、神田で会食。


4月6日(金)
経費精算をしていなかったことを指摘され、せっせと書類書き。1ヶ月ぶんの経費を処理すると、「この店でこういう話したな」とか「この本まだ読めてなかったな」とか思い出す。こういう「振り返り」の時間を定期的にもうけないと、思わぬ「失念したまんま」が生じたりするから気をつけねば。
 

「小説幻冬」有馬大樹

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