奥田昌子さんの最新刊『内臓脂肪を最速で落とす 日本人最大の体質的弱点とその克服法』は、肉や炭水化物の正しい摂り方、脂肪に効く食材、効果抜群の有酸素運動などを最新の論文をもとに解説していて、続々重版となる大反響です。
 内臓脂肪の悩みを抱える幻冬舎営業局のアラフィフ男性トリオが、「最速で落とす方法」を奥田さんに直接きいた座談会の模様をお伝えする第4回。酒、睡眠不足、早食い、間食……。それぞれの抱える悩みについて、奥田さんが伝えるアドバイスとは?(聞き手・構成:編集部)

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〈参加メンバー〉

太田和美(おおた・かずみ) 幻冬舎営業局書店営業担当チーム。49歳。身長169センチ、体重71.2キロ、体脂肪率23.0パーセント、BMI 24.9。「『内臓脂肪を最速で落とす』を読んで、そんなにキツイことをやらなくても効果は出るんだなと思いました」

白沢慶記(しらさわ・よしき) 幻冬舎営業局書店営業担当チーム。49歳。身長171センチ、体重71キロ、BMI 24.3。「『内臓脂肪を最速で落とす』はキャッチーなタイトルが目を惹きますが、中身はデータに基づいて書かれているので説得力があります。特別な難しい方法を提案されているわけではないので、実践しやすいと思いました」

田村尚弘(たむら・なおひろ) 幻冬舎営業局書店営業担当チーム。50歳。身長172センチ、体重98キロ、BMI 33.1。「『内臓脂肪を最速で落とす』は思った以上にビジネスパーソンが買ってくれていて、働く世代はけっこう気にしてるんだぁというのが自分としては意外でした」

強い酒はのどと食道のがんを引き起こす

――事前に聞いておいたみなさんからの質問に奥田先生からお答えいただきます。

奥田 では田村さまから。「朝は食べず、夜寝る前に食事をします。この生活サイクルでどんなものを食べたらいいでしょうか」というのがご質問ですね。
『内臓脂肪を最速で落とす』にも書いたように、夜遅い時間に食べるということ自体はそれほど大きな問題ではありません。それよりも田村さまの場合は、食事日記のところでお話ししたように、腹持ちのいいもの、脂肪の多いもの、甘いものをぽん、ぽんと体に入れていらっしゃるっていう、トータルで見た時のカロリーオーバーが気になりますね。
 また、「お酒はあまり飲まないけれど、ストレートでアルコールの強いお酒を飲みます。健康に悪いでしょうか?」というご質問がありました。食事日記ではトマトジュースで割ったりなさっていましたが、割らずに飲むこともあるということですか?

アラフィフトリオの健康を心配する奥田先生。

田村 はい、あります。

奥田 よく、「すぐにお水を飲めば、水割りと同じような状態になるから胃に優しいよ」なんて言う方がいますね。けれど、いくらあとでお水を飲むにしても、強いお酒がまずそのまま口の中、のど、食道に入っていくわけです。これは、がんを招く行為と言われています。
 とくに日本人の男性はアルコール全般によってあらゆるがんの発症率が上がるということがわかっているんですね。それはアルコールの作用によってがんになるのだけれど、のどと食道に関しては直接触れることによってがんになりやすいということが加わります。
 ふつうの日本酒であっても、1日に1.5合飲む方はのどと食道と両方合わせたがんが8倍起こりやすくなる、1日に2合以上飲む人は50倍ぐらい増えるっていうようなことが言われています。それがさらに強いラムやウォッカというお酒になると、粘膜に対する影響はもっとあると思います。だから飲まれるのであれば、最初からトマトジュースなんかで割っていただくほうが安心です。

レプチンを増やすサプリでやせられる?

田村 追加でお伺いしたいのですが、『内臓脂肪を最速で落とす』を読んで「あれ?」と思ったのは睡眠時間の部分です。自分は睡眠時間がすごく足りていないのと、睡眠時無呼吸症候群だったりして睡眠も浅いという自覚はあって、するとご本に「睡眠時間が短い人は食欲をおさえるレプチンの分泌が少ない」とあって、自分もそうなのかなと思いました。
 それで検索したら、ネットでレプチンを増やすサプリが売ってたんです。そういうのを飲むと少し変わってくるのかなって思ったんですけど、どうでしょうか?

奥田 きちっと測定してみればはっきりしますが、おそらく田村さまの場合はレプチンが少ないのは確かでも、それだけではないと思うんです。肥満気味の方っていうのはレプチン抵抗性という状態になっていて、分泌していてもそれを脳で受け取る側が反応が悪いんです。

レプチンをキャッチしづらい状態だと聞いて驚く田村さん。

田村 えー、そういうことなんですか!

奥田 だからそういうサプリが本当にレプチンを増やすサプリだとしても、飲んでもキャッチできないから意味がないと思います。肥満が改善してくると、反応がよくなるということもわかっていますので、まずは内臓脂肪を落としていただく。あとはお忙しいとは思いますけれど、努めて睡眠時間を確保していただくことですね。

体重が重くなるほど息切れしやすくなる

奥田 そして太田さまのご質問ですね。まず、「階段を上がるだけで息苦しくなることがある」と書いていただいています。
 大変お忙しくされていると思うので、過労とかストレスでも自律神経のバランスが乱れて、息切れというのは出やすいと言われています。ただ、ここに書いていただいた身長と体重で計算させていただくと、体格指数が普通と肥満の本当にギリギリのところ。そう考えるとやっぱり体が重くなっている
 体が重くなればなるほど、体の組織っていうのは酸素が必要になるんですね。その重い荷物を持って動かなきゃいけないから、酸素が必要になる。そうすると心臓ががんばって血液を送り出さなきゃいけないので、心臓に負担がかかってしまう。すると、息切れになりやすいということなんです。そして「アゴ下、お腹回りが気になる」と書いていただいています。男性の方だとお腹回りの内臓脂肪が先についてくるんだけれど、そこにたまりきらなくなって、アゴ下に皮下脂肪もちょっとつき始めたのかな、という感じがいたします。
 原因としてはやはりアルコール。1週間トータルでできれば日本酒なら5合まで。そのために、平日の宴会で酒量を抑えるのが難しければ、土日のご自宅での飲酒をやめていただくのがよいかと思います。

肉も野菜も大きく切って噛む回数を増やす

奥田 「生来早食いなので、その習慣が治らない」と書いていただいています。そこでご提案したいのは、できるだけ大きく切ったものを食べていただく。噛み切らなければいけないもの。
 たとえばお肉でも、ひき肉を使ったハンバーグと、スパッと切っただけのビフテキだと、同じグラム数でも噛む回数が圧倒的にビフテキの方が多くなるわけですよね。野菜もできるだけ塊で出してもらうように、ご家族に相談していただく。そういったことでゆっくり食べることを体感していただく。
 あとは、食物繊維の多いものですね。ごぼうでもれんこんでも、海藻でもきのこでもいいんですけど、そういったものを丸のままぼんと調理する。それによって、噛むということを覚えていただけるといいのかなと思いました。
 質問票によると、特別腹筋などはされていないけれど、すごく歩いていらっしゃるんですね。

太田 そうですね。1週間通して63000歩になるように、1日9000歩以上になるようには気にしています。「しばらく歩いていないから今日は多めに歩いて帰ろうか」という感じです。

奥田 それはすばらしいと思います。あと、「たまに腹式呼吸をする」と書いてありますが、これはどういう目的ですか?

速いテンポの腹式呼吸をやってみせてくれた太田さん。

太田 これは弊社で出している本で、速いペースで「ハッハッハッ」と息を吐く腹式呼吸で痩せたというのがあったんで。それを自社の本なので一応営業部としては実践してます。信号待ちとかでも。気になったときだけやるっていう感じで。

奥田 やって悪いことはないと思います。

太田 まあそうですよね(笑)。

奥田 むちゃくちゃ効果があるかっていうのは……。たぶんそれを習慣づけることによって、ほかのことも気になるようになってきて、ご飯を減らそうかなという気持ちになる。そういうことかなと思いますね。

スポーツ時にスポーツ飲料は必要ない

奥田 それでは次に白沢さま。「テニスを週に1~2回しているけれど、あまりダイエット効果がないように思えるのですが」というご質問です。
 テニスはたしかに瞬発力を必要とするんですけれども、コートの中を動き回るスポーツなので、有酸素運動としてもすぐれていると思います。2時間でだいたい750キロカロリーぐらい消費しますから、非常にいいんですね。それを週2回やれば1500キロカロリー。それなのに効果が実感できないとしたら、それ以上に入れているから

白沢 カレー超大盛ごはん3杯分がいけないんだ(笑)。

奥田 大盛であったりシュークリームを召し上がってみたり、唐揚げをちょこちょこと入れられたり、結局その1500キロカロリー以上に余分に入れてしまっているのかなぁという気がいたしました。
 また、食事日記によると、テニスの時にポカリスエット500mlを飲んでいらっしゃいます。ポカリスエットはだいたい125キロカロリー、つまり甘い缶コーヒー1本分と同じくらいのカロリーがあるんです。基本的にスポーツの時にポカリスエットは必要ないです。水とか麦茶とか、ノンカロリーの飲み物で十分だと言われています。
 これをやめていただくだけで100キロカロリー以上減らすことができるので、ちりも積もればで、全体としてカロリーを抑えていくことになると思います。
 質問票には「紅茶やコーヒーにお砂糖を入れないようにしています」ということも書いていただいています。それまで2~3杯入れていたのを入れないようにするというのは非常にいいことです。

太田 白沢さん、そんなに入れてたんだね。

奥田 いいことなんですが、お砂糖2~3杯分は50キロカロリーぐらいなんですね。そう考えると、7日目日曜日のシュークリームが250~350キロカロリー、このシュークリームをやめて甘い紅茶を飲んでいるほうがいいぐらいです、極端な言い方をすると。

白沢 ええ~! そうなんですね。

奥田 せめて和菓子に変えていただくと、コーヒー・紅茶にお砂糖を入れないようにしたことの効果がもっと生かされるんじゃないかと思います。

「間食は1日200キロカロリー以内」のすすめ

白沢 僕、週に1回ぐらい絶対シュークリームが食べたくなるんですよ。どうしたらいいでしょう。

奥田 ちょっと小さいのにするとかですかねぇ。

――あと、白沢さんの食事日記によく登場するエンゼルパイとかチョコパイってけっこうカロリー高いですよね。

白沢 これもダメなんですね……。会社の机にストックしてるんですけど。

奥田 8日目はチョコパイを2回召し上がってますね。チョコパイもかなり、かなりなんですよ。それで考えたんですけど、白沢さまってけっこういろんなものをマメに体に入れていらっしゃる(笑)

白沢 そうなんですよ、僕も自分で書いていてびっくりしたんですよ。

奥田 ご提案として、1日のおやつをトータルで200キロカロリー以内にしてみてください。何回にわけてもいいんですけど。飲み物にもしカロリーがあるならそれも入れて。そのぐらいでくい止めると、それほどひどいことにならないという話もあります。ただそう考えるとチョコパイは163キロカロリーあるんですね。1個で。

白沢 あ、そんなにあるんですか……。

チョコパイのカロリーにショックを受ける白沢さん。

奥田 だから1日でチョコパイ2個はまずいな、ということです。包装の裏に書いてあるカロリーもちょこちょこ見ていただく。そういう習慣をつけておくと、ちょっと多い時は自分でブレーキがかけられるようになってきます。
 細かい数字そのものよりも、これで200キロカロリーなんだなということが自分でわかってくると、いちいち裏のカロリーを見なくても「今日はもうこのぐらいにしておこう」とか、逆に言うとそのぐらいで満足できるようにだんだんなってきます。

――口さみしいときにおすすめの間食ってありますか?

奥田 理想としてはあまりカロリーのないものとか、あとはするめとか昆布とか。よく噛むものがいいですね。
 よく「ひと口で20回噛みなさい」とか言うけれどなかなか難しいですよね。そんなのもどかしくて食べてしまう。でも、実はよく噛むほうが満腹感というのは得やすいです。そういうことを知識としてはご存じでも、あまり実体験がないのかもしれない。だから何かの形でよく噛むという体験をしていただくと、意外にいいのかなと思います。

――200キロカロリーという基準があると助かります。「おやつは絶対ダメ!」と言われるより、どうやって200キロカロリーに収めようかを考えるのが楽しくなりそうです。

奥田 ちょっとオーバーしちゃったら翌日控えるっていうことでもいいです。間食の週の合計が1400キロカロリーに収まればいいかなという感じで、やっていただければいいかなと思います。

「トクホだから体にいい」は間違い

白沢 もうひとつ教えてください。ヘルシア緑茶を飲んでるんですけど、あれは摂りすぎても大丈夫ですか? なにかで「ヘルシア緑茶を摂りすぎるとよくない」って読んだ記憶があるんですけれど、気にすることないですか?

奥田 気にすることないです。効果もあまりないですけれど。

白沢 効果ないんですか!(笑) じゃ、普通のお茶でいいわけですね。

太田 麦茶でいいんだよ(笑)。

田村 トクホを信用してるね。

白沢 わりと信用してる。コーラもトクホを選んでるし。……あんまり関係ないですか?

奥田 そうですね。トクホコーラで脂肪の吸収を抑えるといっても、ごくごくわずかです。ゼロといってもいいくらいです。トクホコーラを飲んでいるからといって安心して何か食べたら、そちらのほうがよっぽど悪い影響がありますので、差し引きするとマイナスになってしまうということですね。

白沢 わかりました。ありがとうございました。

 

 

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奥田昌子『内臓脂肪を最速で落とす 日本人最大の体質的弱点とその克服法

本当の恐怖(がん、生活習慣病、認知症 etc.)は、「皮下脂肪」ではなく「内臓脂肪」だった!
肉中心の食生活をしてきた欧米人と比べ、魚と穀物中心だった日本人は摂取した脂肪を「皮下脂肪」としてたくわえる能力が低く、より危険な「内臓脂肪」の形で蓄積しやすい。放置すれば高血圧や糖尿病など生活習慣病はもちろん、各種がんや認知症の原因になることもわかってきた。だが、体質だからと諦めるのは早い。内臓脂肪は皮下脂肪よりも落ちやすく、普段の食事や生活習慣の改善が減量に直結するのだ。肉や炭水化物の正しい摂り方、脂肪に効く食材、効果抜群の有酸素運動などを、最新の論文をもとに解説。読むほどやせる内臓脂肪の新常識。